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[保険診療] 一般皮膚科
尋常性白斑は、古来よりシロナマズという俗称がつけられ、治りにくい病態として有名でした。数cm大の大きさの色抜けが一個ないし数個認められる「限局型」 と、全身の広範囲に拡大する「汎発型」 、さらに、神経の通り道に沿って白斑が生じる範囲が明瞭に区分けされて見られる「神経分節型」 の3つのタイプがあります。
白斑部に痛みやかゆみを感じることはほとんどありませんし、また、他の人に伝染することもありません。
発症の原因は、怪我・ヤケド・日焼けなど、皮膚に何らかの刺激が加わって起こるもの、また、ストレスも原因の一つと言われていますが、今なお正確には解明されていません。また、発症する時期も、幼少期、成人してからと様々で、自然に治ることはあまり期待できません。

当院では、一年前よりエキシマランプを用いた紫外線治療機 であるVTRAC を導入しました。この機械は、306~310nmのごく狭い範囲の紫外線を高出力で照射することが出来ます。白斑が生じている部位へ特定の紫外線を用いた光刺激を行います。簡単に言うと、日焼けの原理で白斑部分に色付けを行おうとする治療です。 一箇所あたり1秒から2秒というごく短時間で十分なエネルギーを照射でき、ピンポイントの治療が可能 です。 一週間に一度のペースで、2回~5回くらい繰り返し紫外線照射を行えば、全くメラニンが見られなかった白斑の上に、ポツポツと点状のメラニン生成が確認できるようになってまいります。
さらに5回、10回と治療を重ねていくと、徐々にメラニンが増えて白斑の大きさが縮小していきます。治療により一度ついた色(メラニン)は滅多に消えることはありません。 紫外線照射量は、200mJ/c㎡から開始しますが、照射翌日に軽い赤みが出るくらいがちょうど良い強さとされていますので、赤みが出なければ次回から50mJずつ上げていきます。赤みが強く出すぎた場合には、照射量を20~50mJ少なくして、その白斑に合った出力を探っていくようにしています。 白斑が発症して10年以内の方は治療効果が現れやすい傾向がございますので、なるべく初期の段階で治療を受けられる方が良い と思っています。

体の部位により、紫外線に対する感受性が大きく違っていますので、それぞれの部位に合わせて照射エネルギーを変える必要があります。白斑が複雑な形をしている場合には、フェルトの黒い布地を病変の形にくりぬいて使用します。
この専用のフェルトを使用すれば、なるべく正常皮膚に紫外線が当たらずに、白斑の部位のみに正確に紫外線照射が出来ます。
この紫外線治療は、健康保険の適用 が認められており、一回あたりの自己負担料は1,050円 という比較的小額で受けて頂くことが出来ます。 紫外線照射に平行して、抗アレルギー剤の内服 、ステロイド外用剤 、活性型ビタミンD3製剤の外用 、顔の病変には、局所の免疫を抑制させる目的でプロトピック軟膏を併用するようにしています。尋常性白斑の治療は、20年くらい前から現在に至るまで、PUVA治療法(ソラレンという光感作物質の外用、あるいは内服を行った後、UVAの紫外線照射を行う治療法)が多くの病院で行われてきました。その後、ナローバンドUVBが登場しました。
全身照射型の「デルマ・レイ 」というナローバンドUVBを用いた紫外線治療機は、一つ上の階のふくずみアレルギー科(4F)に設置してあります。病変が広範囲にある方は、そちらの方で治療を受けて頂くことが出来ます。
こうして紫外線治療の歴史を振り返りますと、
①単なるUVB療法、
②光感作物質ソラレンを用いたPUVA療法、
③ナローバンドUVB療法、
④エキシマランプ・エキシマレーザー
と、時代と共に新しい紫外線治療機が登場してまいりました。簡単に言いますと、紫外線の波長を絞り込むことで高出力の照射が短時間のうちに出来るようになったのです。
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| Before[施術前] | After[施術後] |
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| Before[施術前] | After[施術後] |
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| Before[施術前] | After[施術後] |
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| Before[施術前] | After[施術後] |
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| Before[施術前] | After[施術後] |
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| Before[施術前] | After[施術後] |
機械の進歩により治療効果が飛躍的に高まったと言えば聞こえは良いのですが、まだまだ数ヶ月~数年単位の治療が必要な方も多く、広範囲の白斑が完全に克服できるようになったとは言えないのが現状です。中には、紫外線治療の効果が全く無く、サクション・ブリスター法という表皮移植 が必要な場合もあります。
これからも、エキシマランプ(VTRAC)の照射と、
内服・外用剤の併用 、表皮移植を組み合わせて 、
白斑治療という高い山に果敢に挑んでまいりたいと思っています。